緩和ケアチーム便り

緩和ケアチーム便り

2017年

2017/07/06
緩和ケア便り 7月号

桜町病院 精神神経科 宮島加耶

 私は2010年4月にがんプロフェッショナル養成プランの緩和医療専門医養成コースの大学院に入学し、緩和ケアチームのメンバーとなりました。卒業後も今年の3月までチームに所属させていただき、4月から現在の病院に勤務しています。いろいろな刺激を受けた、とても充実した毎日でした。

 緩和ケアチームでは、多職種のメンバーが集まり、それぞれの専門性を生かしながらがん患者さんの体のつらさ、気持ちのつらさ、ご家族のつらさ、患者さんとご家族の希望する療養の支援を行います。ここ数年の間に緩和ケア外来が開設され、「緩和ケアセンター」になり、スタッフが増えるなどいくつかの変化がありました。しかし、チームの核心にある熱意は変わっていないと思います。メンバー間で自然と互いを尊重しながらサポートするという雰囲気、居心地の良さが、燃え尽きずに続けられる理由だと日々感じていました。疲れた時にみんなでおいしいもの(焼き肉など)を食べに行ったこともあります。また、「緩和ケアチームのみなさんで読んで」と漫画を貸していただいたり、「趣味で描いています」とプロのような絵を見せていただいたり、先生だった方からこれまで生徒にどんなメッセージを伝えてきたかをうかがうなど、患者さんから小さな喜びをいただくこともありました。この7年間のすべての出会いが宝物です。

 現在の病院で、一般外来、もの忘れ外来に加えて、がん患者さんやご家族の相談をお受けする精神腫瘍外来を開設しました。精神腫瘍外来については依頼をいただくことはまだ少ないのですが、緩和ケアチームでの経験をもとに、おひとりおひとりのニーズに合った治療やケアを行っていきたいと思います。

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