緩和ケアチーム便り

緩和ケアチーム便り

2026年

2026/7/8
緩和ケア便り 7月号

慶應義塾大学病院 内科学教室(消化器内科)
笠原 美沙

1か月間、がんプロフェッショナル養成コースの一環として、緩和ケアチームで研修を行いました。普段は消化器内科で診療に携わっていますが、今回の研修では他診療科の患者様も拝見し、緩和ケアについて体系的に学ぶ貴重な機会となりました。研修を通じて印象的だったのは、患者さんの身体症状だけでなく、不安や思い、生活背景にも目を向け、時間をかけて話を伺いながら介入方針を検討していく姿勢でした。症状に対して薬剤を調整するだけではなく、患者さんが何に困り、何を大切にいるのか、そしてその原因はどこにあるかについて、医学的にも丁寧に理解することが、より良い緩和ケアにつながることを実感しました。

また、緩和ケアチームでは医師だけでなく、看護師、薬剤師をはじめとする多職種がそれぞれの専門的な視点から意見を出し合い、患者さんを支えていました。自分一人では気づけない視点や介入方法を知ることができ、多職種で診療にあたることの重要性を改めて感じました。

一方で、入院中のがん患者さんは全身状態が急速に変化することも多く、症状緩和にはじっくりと患者さんに寄り添う姿勢と同時に、苦痛を速やかに軽減するための迅速な評価と対応が求められる場面も数多く経験しました。患者さんの状態に応じて適切なタイミングで介入することの大切さも学びました。

今回の研修で得た学びを今後の日常診療にも活かし、疾患の治療だけでなく、患者さん一人ひとりの苦痛や生活の質にも目を向けたがん診療を心がけていきたいと思います。最後になりましたが、ご指導いただいた緩和ケアチームの皆様に心より感謝申し上げます。

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