緩和ケアチーム便り

緩和ケアチーム便り

2024年

2024/6/7
緩和ケア便り 6月号

慶應義塾大学医学部 内科学教室 (消化器) 
宗 英一郎

2024年5月から1ヶ月間、大学院のがんプロフェッショナル養成コースで緩和ケアチームの一員として研修しました。このプログラムでは、血液内科、呼吸器内科といった、消化器以外の悪性腫瘍を扱う診療科や、緩和ケアチームで研修する機会が設定されています。今回の研修を通して、体系的に緩和ケアを学ぶことができました。自分は消化器がんを中心に外来・入院診療に携わっており、今後の診療に役立てていきたいと思います。

医療用麻薬の使用といった、がん性疼痛に対する支持療法について幅広く学ぶことができました。患者さん個人個人の症状や全身状態、認知機能に合わせた薬剤選択、負担を考えた投与方法、剤形選択を行うことの重要性を学びました。また、薬剤選択や調整にあたっては、安静時痛か突出痛か体動時痛か、といった患者さんの訴えや困っていることを理解することが重要であると実感しました。

また、身体的な苦痛を取り除くだけでなく、患者さんの不安に寄り添い安心させるようなコミュニケーションの取り方も学ぶことができました。声のトーンやスピード、目線の高さなど、患者さんが安心できるような雰囲気づくりも学ぶことができました。

緩和ケアチームは精神・神経科、麻酔科、漢方医学センター出身の医師、薬剤師、看護師など多職種で構成され、多角的な視点から患者さんにアプローチしていた点も印象的でした。今回自分の専門分野である消化器内科の患者さんも担当しましたが、主科の担当医のみでは気づかない視点や解決策も多く、自身の診療を振り返る良い機会にもなりました。

最後になりましたが、非常に親身にご指導してくださった緩和ケアチームの方々、診療させて頂く機会を快く引き受けてくださった患者さんに、心からお礼を申し上げます。

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