緩和ケアチーム便り

緩和ケアチーム便り

2019年

2019/9/4
緩和ケア便り 9月号

精神・神経科 がんプロフェッショナル養成コース 阿部 晃子

7月、8月の2か月間、緩和ケアチームで研修させていただきました、精神・神経科の阿部晃子です。大学病院でのチームの活動から、訪問診療、ホスピスでの研修など、様々な貴重な経験をさせていただき、2か月はあっという間でした。お世話になったスタッフの皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

がんは治せる時代になりつつありますが、治るまでの過程は簡単なものとは言えません。患者さんご本人にもご家族にも相当な不安や葛藤があり、そのケアは大変重要となります。また、患者さんもそれぞれ、様々な性格傾向や背景を持っています。困っていることや心配なことを表に出しやすい人もいれば、内に秘めてなかなか表出できない人もいます。患者さんそれぞれの方法での「いたみ」や感情の表出と、それを感知し受け止めるご家族の気持ちをいかにうまく察して対応できるかということが、チーム医療、特に緩和ケアでは重要だと思いました。多職種のメンバーで構成されている緩和ケアチームだからこそ、それぞれの専門性を活かして患者さんとご家族の「いたみ・つらさ」に気づき、寄り添い、適切な対応を提供できるのだと思います。また、チームの中での精神科医の役割は、気持ちのつらさを軽くする治療の提案はもちろんですが、時に複雑になり得る、患者さん・ご家族・主治医や病棟スタッフの動線を整理し、より良い医療につなげるのを助けることも重要な要素であると感じています。

緩和ケアの適応はがんだけでなく、心不全などの慢性疾患にも広がってきており、今後、更に重要な位置を占めるようになると思います。自分の緩和ケア医としての在り方は、それぞれの患者さんやそのご家族から学ばせていただいていると感じます。今後も多くの患者さんとの出会いを大切に、自分も向上して参りたいと思います。

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