緩和ケアチーム便り

緩和ケアチーム便り

2010年

2010/02/03
緩和ケアチーム便り
三浦 邦久(みうら くにひさ)
医療法人社団順江会 江東病院院長補佐兼麻酔科部長

慶應義塾大学医学部で行われていた「がんプロフェショナル養成プランインテンシブコース:緩和医療コース」に参加していた江東病院の三浦です。

まず大学病院で行われている緩和医療の現状を知り、かつ最新の知見を得るためと、大学病院で緩和ケアに携わる医療スタッフ方々(医師、看護師、薬剤師、事務員など)と顔が見えるお付き合いをできれば良いなと思いこのプロジェクトに参加しました。

少し不安の気持ちで参加した研修初日、慶應義塾大学病院緩和ケアチームの方々が私をとても優しく迎えてくれました。優しく迎えてもらったらなんだかほっとして、すぐに打ち解けあったことを今でも鮮明に覚えています。緩和ケアには、このほっとさせる気持ちがとても重要であると私は思っています。医療スタッフになかなか言えない事をこのほっとした気持ちにさせることによって、患者さんの心の中にある不安の気持ちが氷の様に溶け、我々に患者さんが困っていることや不安の気持ちを話しやすくなるからです。そして、その困ったことを少しでも問題解決に繋がる様に、皆でディスカッションしたことをよく覚えています。

また、がんプロフェショナル養成プランインテンシブコース研修中に慶應義塾大学病院緩和ケアチームから患者さんを当院の在宅医療部門へ紹介して頂き、昨年まで私がその患者の在宅医として担当していました。在宅医が大学病院を退院する前に、患者さんと御家族に面談しておくことは患者さんが在宅医療開始時から安心でき、信頼関係を築く上でもとても重要であることを再認識しました。

時折、自分1人では判断に迷う事案でも慶應義塾大学病院緩和ケアチームへ相談し、より多くの選択肢の中から個々にあった解決法を導くことができる様になり、このプロジェクトへ参加でき本当に良かったです。今後、機会があれば、また慶應義塾大学病院緩和ケアチーム主催する勉強会に参加したいと思っております。そして今後も、微力ながら当院がある城東地区に住んでいる患者さん達に在宅医療や緩和医療をスムーズに受けられる様に頑張って行きたいと思います。

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